2016年3月24日(木)に神戸大学大学院国際協力研究科棟大会議室において、イエメン教育研究開発センター上級研究員で、イエメン教育大臣顧問をされているセヤニ・ハモッド博士を招聘して、開発運営政策セミナーを開催しました。本セミナーのテーマは、「紛争下における教育-イエメンを事例として-」で、22名の研究者が参加しました。

本セミナーで、まずセヤニ博士はイエメンにおいて教育が紛争の原因の一つとなってきた経緯を踏まえながら、激化する紛争の歴史と現状について説明されました。続いて、イエメンの基礎教育のアクセスや質の最新の動向について、この危機的状況が子ども達の教育に及ぼしている様々な影響について詳細な報告をされました。報告の中では、終わりが見えない紛争の影響で1,000校以上の学校が閉鎖され、238校が国内避難民の受け入れ場所として使用され、36校は武装勢力によって占拠されている現状が紹介されました。さらに教育省が現在の人道的危機に際して、援助機関の支援を受けて実施する最新の支援計画について言及されました。そして最後に、イエメンにおける将来の平和構築に向け教育が果たす役割について言及されながら、具体的な政策提言をされて発表を締めくくられました。

発表後の質疑応答の時間には、講師と参加者との間で、紛争の被害に遭った学校の再建や、教育再開、教育物資と学習用品の提供、教員と地域のボランティアが対象の研修に関する支援に向けた取り組みについて活発な議論が行われました。本セミナーは、現在進行中の紛争が子ども達の教育にとってどのように大きな脅威となっており、どのような対策や支援が今後、必要であるかについて理解を深める大変有意義な機会となりました。
 
文責:Xiaodong MENG(国際協力研究科博士課程前期在籍)

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http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/event/2016_03_24_01.html


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