2016年6月28日(火)、神戸大学大学院国際協力研究科棟1階大会議室にて、開発運営政策セミナー「タイの教育における課題と機会」が開催されました。本セミナーは、講師としてチュラーロンコーン大学教育学部講師のクワサノン・キラチ博士とザルンギェッティグン・スイシダ博士をお迎えし、ご講演をいただきました。

まず、クワサノン博士の講演ではタイの教育システムにおける課題と機会に焦点をあて、基礎教育の課題についてご説明下さいました。また、基礎教育に関するビジョンや必修科目、学習基準、習得すべき重要な能力、学習評価などの、現在のタイにおける教育が抱える問題点について述べられました。この中では、初等教育における中途退学と中等教育への低進学率といった深刻な問題が顕在化していることが指摘されました。また、小学校での教育指導活動の写真を共有され、実際の教育現場の状況についてもご説明下さいました。

Seminar by Dr. Kirati Khuvasanond and Dr. Suwithida Charungkaittikul続いて、ザルンギェッティグン博士は、タイにおける生涯教育と学習についての概念とその変遷の歴史を述べ、現状と課題及び改善の方向性についてご説明下さいました。また、国家資格枠組みについても言及され、タイ国内のみならず、アセアン諸国の中での位置づけも念頭に生涯学習についてお話し下さいました。最後に、日本と同様にタイにおいても、高齢化の社会制度と教育の質へ及ぼす影響が問題視されていることについて述べられました。

本セミナー最後の質疑応答の時間には、タイの教育に関する質問が多数寄せられました。それに対して、講師の先生方は基礎教育や生涯教育などそれぞれの領域が相互に連携し、より質の高い学力を形成するために魅力的な授業を展開するべきだとご回答下さいました。本セミナーは研究者、大学院生にとって、今後研究を進める上で、大変価値のある情報や、意見、提言を受け取る非常に良い機会となりました。

(文責:博士課程後期課程 研究生 Md Jahangir Alam、日本語訳:博士課程前期課程二年 孟暁東)

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http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/event/2016_06_28_02.html


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